大学院合格したんだから、夢が叶いましたね!!
そうなんですけど……まあ色々あってですね…
こんにちは。日本語教師のさじここです。
前回の投稿で、大学院合格するまでの葛藤を書きました。
今回はその後のお話です。
波乱万丈の幕開けです…(笑)
暇つぶしによろしければ、お付き合いくださいませ😅
大学院合格通知が届いたら…
HPで合格を確認してから、しばらくして正式な合格通知が届きました😃
諸々の書類の中に、入学までに自分が指導してほしい指導教官にコンタクトをとって決めるような旨の手紙が入っていました。
合格の余韻に浸りつつ、私は説明会で背中を教えてくださった先生にメールをすることにしました。
当時の私は「ビジネス現場でどうやったら外国人とうまく働けるか」というテーマで研究計画書を書いていたので、自分のしたい研究テーマに近い研究をされているその先生ならきっとしっかり指導してもらえる!と期待大でした。
メールをしたら、すぐ返事が返ってきて、そのメールを読んでみると……
大学院合格おめでとうございます。
ぜひ一緒に研究しましょう。
ただ、私は来年一年間サバティカルで海外にいくことになりましたので、
来年一年間は別の先生にお願いしてください。
「……え?! 来年一年いないんですか!?😨」
サバティカルというのは、研究休暇のことで長期間、大学の職務を離れるので、その間その先生のゼミや担当授業は休講もしくは代講になります。
その先生に2年間指導を受けるつもりで受験しましたから、青天の霹靂でした。
修士2年間で1年いないなんて…😱
このメールにより私の合格の余韻はすっかり醒めました。
大学のHPで他の先生の研究分野や論文を見たりしても、指導教官をどの先生に頼めばいいかわかりません。
困ったので、再び先生にメールし相談したところ、「もしよければ、一度ゼミ見学にいらっしゃい」と言われゼミ見学に行くことになりました。
日本語学校の授業の合間にゼミ見学に……
ゼミ見学自体はとても勉強になりましたし、大学院の雰囲気を感じることができて、とても良かったです……
しかしその分、「来年はこのゼミはないんだよな〜」と悲しくもなりました😥
ゼミ後、先生と直接話すことができたので、正直にどの先生がいいかわからないことを伝えると……
「そうねぇ……あなたの研究テーマだと、〇〇先生か、〇〇先生かなぁと思うんだけど。まだ時間はあるから、研究テーマも含めてゆっくり考えてみて」
とのこと。
一応候補の指導教官の先生を教えてもらえたので、「とりあえず話してよかった」と思いながら帰宅しました。
まさかの…
指導をお願いしたい指導教官が一年いないと知ってから、私の頭の中は「指導教官どうしよう問題」でいっぱいになりました。
で、そんな矢先にまさかの妊娠が発覚!!
ほしいと願っても全く授かる気配がなかった&大学院合格したので、妊活はちょっと心の隅においとく程度にしていました。
このタイミングで妊娠するとは思っていなかったので、うれしさと同時に戸惑いが……
そして私を襲う悪阻……
日本語学校の授業もがっつり週4日で入っていたので、今度は「指導教官どうしよう問題」どころではなくなりました😥
学期が始まったばかりで担任も受け持っていたので、悪阻と戦いながら通勤、授業をしていました。
気持ち悪くて途中下車しても大丈夫なようにいつもよりも30分早く家を出る&気持ち悪くならないようのど飴(レモン味)を常備(笑)
空腹になると気持ち悪くなるくせに、食べられるものがジャンキーな物だったので、リュックにはその対策でポテチやドンタコス、キリンレモンをいっぱい詰めていて、もう遠足に行くみたいでした😅
毎日授業の休憩中にポテチやピザポテトをつまんでいる私を見て学生が、私はお菓子が大好きな人間だと思って「先生、食べてください」とジャンキーなお菓子を差し入れしてくれたこともありました。
そんなときは、休憩中ちょっとしたお菓子パーティーになって楽しかったです。
でも一方で妊娠初期だったので、妊娠のことは学生にも周りの先生にも伝えたくなくて、
毎日のように「最近ジャンキーなものにハマってて〜」といいながら講師室や教室でお菓子をおすそ分け→授業後はトイレに駆け込む
ということもしてなんとか乗り切りました。
しかし、分かる人にはわかっていたみたいで、「もしかして?」と他の同僚の先生から言われたこともあります😅
(このあたりは妊娠あるあるかもしれませんね)
妊娠する前の私は大学院に通いながら日本語学校の仕事も続ける予定でいましたから、学校にはまだ大学院に合格したことを伝えていませんでした😥
しかし、妊娠したため流石に二つを両立するのは厳しい……
次の学期のシフトが決まる前に、学校側にこのことを伝えなければいけないと思ったので、直属の常勤の先生と教務主任の先生だけ、妊娠したこと、4月から大学院に進学すること、そして今期で一旦退職する旨を伝えました。
今と違って日本語学校ではオリンピック効果もあり、学生増加+教師不足で猫の手もかりたい状況……
私は嫌味の一つでも言われる覚悟をしていましたが、
「がっつり授業も入って担任もしていた私が抜けるのは困る……でも、おめでたいことだから」
と普段こわ〜い教務主任から言ってもらえ、円満に退職することができました😁
その学校では、ほぼ9割の先生が学校側(主任)と揉めてケンカ別れみたいに学校を去っていっている人が多く、なんか残った人もシコリが残るような感じになってしまっていたので、私が学校を去るときは(特に教務主任と)円満にいきたいと思っていたので、このあたりはよかったです。
後で知ったのですが、私と同じタイミングで辞めたいとの申し出が他に数名いて、教務主任は発狂していたらしいです……😅
私はそのゴタゴタに巻き込まれなくて本当によかった……
不思議なことに、なぜか人が辞めるタイミングって重なるんですよね……
そして私は、最後まで悪阻と戦いながら自分の担当クラスを受け持ち、最後のクラスの学生が無事に進級できたのを見届け、その日本語学校を去りました。
色々その学校の体制など思うこともありましたが、その学校で多くのことを学ぶことができましたし、尊敬できる日本語教師の大先輩方、同僚のみなさんに出会えたことに感謝しています。
大学院の問題…
妊娠が発覚し、悪阻でメンタルも体力もやられ、指導教官問題はずっと放置していました。
しかし、時間はどんどん過ぎて、あっという間に3月に……😱
流石に、指導教官の先生を決めなくてはまずいと思い、候補の先生にコンタクトを取りました。
こんな直前の時期にも関わらず、私の指導教官を引き受けてくださるとのことでホッとしましたが、私は妊娠しているため、半年後からしばらく出産育児で大学に通えない……
その場合、研究は?学費は??教育実習は??
入学前から不安でいっぱいになりました。
そもそも、休学しても育児をしながら修士課程を修了できるのか……
これから子育てにお金がかかるのに、自分のためにお金を使って大丈夫なのか……
もう考えだしたら、雪だるまのように不安がどんどん大きくなっていきました。
悪阻で体調が優れないことも相まって、気分がとても落ち込み、「大学院辞退したほうがいいかも…入学してもちゃんと通える自信ないし…」と考え始めました😥
そんなとき、サバティカルでベトナムに行かれたN先生から「どうですか?指導教官決まりましたか?」と連絡が!
まだ、その先生には妊娠のことを告げていなかったので、妊娠したことと、学業と出産育児の両立ができるか不安で大学院を辞退しようか悩んでいることをメールに書きました。
そしたら、「今電話できますか?」とベトナムにいるN先生から電話が!!😭
私は泣きながら先生と電話しました。
先生からは以下のことを言われました。
- 大学院合格したのに、辞退するのはもったいない
- 出産育児のために休学しても全然問題ない。別に修士は2年で卒業しなくてもいい
- 今までの修士の先輩で同じように妊娠したり小さいこどもを抱えながら修士修了した人はいる
- 自分も子育てしながら修士→博士を取得した
N先生と話しているうちに、出産子育てしながらでもなんとかやっていける、やっていこうという前向きな気持ちになりました。
N先生は電話で私が面接で合格した理由をこっそり教えてくれました。
それを聞いたら、
「私はまだ何もやっていない。選んでもらった以上はやれるところまでがんばりたい。日本語教師として専門性を身に着けてもっと成長したい」
と思いました。
電話を終えて、私はN先生から教えてもらった「長期履修制度」について調べました。
前回の投稿でもちょっと触れましたが、大学によっては私のような子育てをしている人、介護をしている人、就労しながら大学院に通いたい人のために「長期履修制度」というものが設けられています。
長期履修制度は、通常なら2年で修士課程を終えなければいけないところを、最大4年まで2年間分の学費で通えるという制度です。
(※この制度は、大学側の条件、審査があります)
この制度を利用することに決め、大学院の事務所に問い合わせしました。
そしたらちょうどN先生も事務所に私のことを伝えてくれたようで、色々手続きについてのメールがすぐ来ました。
長期履修制度を利用するためには指導教官の許可が必要だったので、指導教官を引き受けてくださった先生にもこのことを伝え、なんとか無事に長期履修制度利用の許可を取得できました。
まとめ
合格した後から本当に色んなことが起こりました。
こんなことってあるの?!の連続……(笑)
あれだけ願っても授からなかったのに、このタイミングで妊娠できるとは夢にも思っていなかったので、本当にびっくりでしたし、妊娠したらどうするのかについては全く考えていなかったので戸惑いと不安がいっぱいでした。
今思い返せば、あの時、N先生から電話がこなかったら大学院進学は断念していたかもしれません。
まもなく私は修論を完成させて修士生活を終えるのですが、振り返るとあの時進学を諦めなくてよかったと思います。
人生はタイミングが大事だといいますが、そのタイミングは自分でコントロールできるものではないと思います。
何かを選ぶには何かを捨てなければいけないときもあるかもしれません。
でも、「ときに欲張ってもいいんだ」と私はこの経験で学びました。
今までの私だったら、きっと、一つ選ぶなら一つ捨てる選択をしたと思います。
そうではない生き方……学業と家庭も可能で、子育てしながらでも修士課程を修了できる、やりたいことを諦めなくてもいいということを、これから結婚妊娠を希望する方々に知ってもらえたらうれしいです。
しかし、これはあくまで私のケースですので皆が私のような感じではないと思いますし、一つを選んで何かを手放すことも時には必要だと思っています。
自分のほんとうの気持ちに耳を傾け選択するのがいいと私は思います。
これで無事に入学するわけですが、入学後もまだ色々問題が勃発します(笑)😅
その後の話はこちら↓
今回も私のしょうもない話にお付き合いくださりありがとうございました。
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