【大学院入試】研究計画書の書き方③〜引用の仕方などのお作法について〜

大学院

研究計画書を書き始めて論文を読むようになったんですけど、なんか引用の仕方がわからなくて…

さじここ
さじここ

たしかに、なかなか慣れないとわからないですよね。今回はそのお作法についてシェアしますね。

こんにちは。日本語教師のさじここです。

前回は先行研究の探し方について紹介しましたね。

じゃあ、先行研究がある程度見つかり、自分のテーマの研究がどこまで明らかにされていて、何が明らかになっていないのかが見えてきたのではないでしょうか?

それを研究計画書に盛り込むととてもわかり易い研究計画書になりますので、先行研究のところに書くといいでしょう。

しかし、書き方にはちょっと注意が必要です。

今回は主に先行研究の引用の仕方などの書式についてシェアしたいと思います。

研究計画書の書くべき

それぞれの大学院の募集要項に、研究計画書についての注意事項があるはずです。

まずはそこをしっかり確認しましょう。

大学院によって字数も違えば、フォーマットも違います。

私の大学院では指定フォーマットがなく、A4:4000字以内ならどんな風に書いてもOKという感じで逆に困りました😅

(指定フォーマットがある場合はそれに沿ってかけば大丈夫です)

私の大学院みたいに指定フォーマットがない場合、書いたほうがいい主な内容は…

  • 研究動機:どうしてその研究をしたいと思うのか?
  • 先行研究について
  • 現時点でどうやって研究をしようと考えているのか?

特に『研究動機』は重要なので、しっかり書きましょう!

そして、字数は必ず守りましょう!

(Wordの機能で字数を簡単に確認できますから大丈夫です😃)

引用の仕方・参考文献について

先行研究の論文を引用する場合は、しっかり研究計画書の最後に「参考文献リスト」を書いて、引用元を明示しなくてはいけません。

これはかなり重要です!!

最近は論文の盗用・剽窃が問題になっています。

論文では絶対に、どこからどこまでが自分の意見でどこからが他の人の研究なのかを明らかにしなくてはいけません。

たとえば、こういうの↓です

田中(2001)では〇〇が重要であり、☓☓☓をすることが必要だと指摘されている。

研究計画書は論文ではありませんが、やっぱり引用するときのルールはしっかり押さえて書くべきだと思います。

その書式の書き方は、日本語教育学会の投稿論文の執筆要項がまとまっていて、わかりやすいかと思います。

●日本語教育学会HP 【投稿要領・FAQ】 →http://www.nkg.or.jp/kenkyusha/faq

また、Googleとかで「引用の仕方」で検索すると、いろんなサイトがでてきますので参考にして書きましょう。

何度も言いますが、引用した参考文献は必ず、リストにして研究計画書の最後に載せましょう!!

参考文献の論文のタイトルだけでなく、どこを探せばその論文が読めるのかがしっかり明示されていることが重要です。

具体的に言うと…

『著者名・発表年・論文タイトル・その論文が載っている雑誌・号数・ページ』を書きましょう。

田中(2010)「ビジネス日本語に関する一考察」『日本語学教育』(3)pp43-53.

(↑これは私が適当に考えたタイトルなので、この論文はありません(笑)😅)

最後の先行研究リストは、必ず筆者をあいうえお順」で並べましょう

このルール、意外と知らない人がいますから注意です!

研究手法について

研究動機、先行研究が書けたら、次は「どうやって研究をするか」です

え?研究手法なんて全く知らない、わからないんですけど…

そうですよね…私もそうでした…😅

ここは大学院に入ってから決めていけばいいことなので、大学院によっては「どうやって研究をするか(研究手法)」については書かなくてもいいかもしれませんね。

私は研究計画書のフォーマットがなかったので、とりあえずそれっぽく書きました(笑)

でも、入試の二次試験面接で、先生方にめちゃくちゃ突っ込まれて冷や汗をかきました…😅

「それを学びたいので大学院に入りたいんです!」と啖呵を切ったことを今でも鮮明に覚えています。

話を戻して、研究手法ですが、日本語教育に関わらず心理学や社会学などの研究でも研究手法は大きく分けると『量的研究』と『質的研究』の二つに分類されます。

ざっくり説明すると、

『量的研究』とは、大規模なアンケート調査をしてデータを統計にかけて、数値を出す手法で、

『質的研究』とは、インタビューやフィールド調査を行い、そのデータを分析する手法です。

ここでもまた先行研究が役に立ちます!

他の人はどういった手法で研究テーマ(リサーチクエスチョン)を明らかにしているのかを参考にしながら書きましょう。

研究計画書を書くときに参考になる本

正直、このブログやネットの情報だけではなかなか研究計画書を書き進めるのは難しい&不安だと思います。

なので、日本語教育の大学院を目指す人向けのおすすめの本を紹介します♪

その①:[改訂版]日本語教育学の歩き方-初学者のための研究ガイド 

このブログタイトルにと似ていますね(笑)

タイトルの通り、この本は日本語教育学を研究する人のための大切な情報がたくさん載っているのでおすすめです。

今まで日本語教育はどのような流れで研究されているのかなど、研究について幅広く書かれています。

特に、研究手法…(たとえば、PAC分析、統計、インタビュー分析etc)が一つひとつ解説され、それぞれにオススメの参考文献も紹介されています。

研究手法について詳しく知りたい方は、こちらの書籍を参考にするといいと思います。

私は改訂版以前のものを持っていて、修士に入ってからも何度もお世話になっている大切な本です😃

研究計画書の書き方を指南するものではなく、研究をどうやって進めていくかについての本なので、研究計画書のハウツー本を求めている方は次に紹介する本のほうがいいでしょう。

その②:研究計画書デザイン―大学院入試から修士論文完成まで

こちらもタイトルどおり、大学院入試の研究計画書の書き方を指南する本です。

研究テーマをどうやって決めればいいのか? 研究計画書をどうやって書けばいいのか?が例を交えて書いてありますから、わかりやすいと思います。

右も左もわからず全く書き進められなかった私が研究計画書を書き出すことができたのは、こちらの本のおかげです。

ちなみに、こちらを書かれたた細川英雄先生は日本語教育で有名な先生ですよ。😃

なかなか研究計画書を書き出せずにいる方は、参考に読んでみてはいかがでしょうか?😁

まとめ

今回は研究計画書の内容や引用のお作法について紹介しました。

これらは研究計画書を実際書くまで私は全然知りませんでしたが、大学院入試を考えている方は意識したほうがいいと思います。

大学院修了するためには、最終的に修論を書き上げる必要があります。😥

文系だから修士は楽勝〜♪みたいなイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。

あと4ヵ月で修論完成させなければならない私や私の同期はひいひい言ってます…😫

私はまだそういう人を見たことがありませんが、某有名大学の大学院は修論の内容次第では留年を言い渡されるそうです。😥

修士2年は本当にあっという間なので、入学した瞬間から修論のことを考えないと2年で修了し卒業するのは難しい。

だから、大学院入試の研究計画書を見て、「ああ、この人は2年で修論完成させられそうだ」と安心できるかがポイントだと私の大学院の先生方はおっしゃっています。

ちなみに、修士課程は日本人だろうと留学生だろうと求められるレベルは同じです。

もし、進学指導をされている日本語教師の方がいましたら修士課程は甘くないことをしっかり伝えてほしいです。

大学院に合格するのがゴールではなく、自分の研究を2年で仕上げることがゴールですから。

研究計画書の添削についてお困りの方がいらっしゃいましたら、私さじここが現在「ココナラ」のサイトを通じて添削依頼を受け付けております。↓

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興味がある方はぜひサイトをチェックしてみてください😃

今回も最後までお読みいただきありがとうございました😁

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