大学院の授業ってどんな感じ?授業はきつい?ゼミ(演習)は何をするの?〜大学院生活の実態〜

大学院

前回の大学院の授業の履修の投稿でなんとなく一週間の授業数がわかりホッとしました。ちなみに、実際のゼミの雰囲気や授業ってどんな感じなんですか?

さじここ
さじここ

今回は授業やゼミの中身についてお話しますね!

こんにちは。日本語教師のさじここです。

前回の投稿では、大学院の一週間のコマ数について解説しました。

今回はその続きです😃この投稿の内容は以下のとおりです↓

これを読むとわかること
  • 大学院のゼミ(演習)が何をするのか、研究発表について
  • 大学院の授業内容や評価
  • 他学部、他学科の授業受講について

この内容は私の大学院生活(日本語教育・文系)を元に書いていますので、当てはまる部分と当てはまらない部分があるかもしれません。

でも、知っておくと大学院のイメージが掴めたり、入学後の日本語教師の仕事との両立を考える上でのヒントになったりするかと思います。

また、大学院に興味があるけどなかなか前へ踏み出せない方はこの投稿を読んでみて「大学院で学びたい!」と思ったらぜひ大学院入試にチャレンジしてみてください😃

大学の授業ってどんな感じ?

ゼミ(演習)について

修士論文を指導してくれる指導教官を入学前に決める大学院が多いかと思います。

私の通う大学院では、入試の段階で希望する指導教官の名前を研究計画書と一緒に提出し、希望した指導教官と他2名の先生が二次試験(面接)を行っています。

ちなみに、ある大学院は入学後半年間は指導教官を決めずいろんなゼミに参加し、どういう研究をするか決めながら指導教官(ゼミ)を決めるそうです。

どちらのスタイルにしても、ゼミ(演習)は履修しなくてはいけません。

そして、ゼミ(演習)の雰囲気や何をするのかは指導教官次第です!!!

私の大学院のゼミ(演習)のスタイルを挙げると……

①個人の研究発表のみ

②個人の研究発表+輪読

③個人の研究発表+研究手法を学ぶ回(SPSS、R、Python、PAC分析等)

ゼミ(演習)を大きく分けるとこんな感じになります😃

私の大学院はどのゼミ(演習)でも『個人の研究発表』は絶対ありました

しかし、ゼミ(演習)によっては発表する回数・発表時間は異なりますし、発表スケジュールも早い者勝ちだったり、先生が指定してきたり…とまちまちです(笑)

ゼミ(演習)で自分の研究を発表し、他のゼミ生(修士、博士、研究生)や先生と質疑応答を繰り返す……😅

私が修士1年目で初めて研究計画を発表した時、「何を質問されるのか」「取って食われるんじゃないか?!」と、とても怯えていましたよ…(笑)

安心してください、取って食われることはありません!😅

でも、ちゃんと発表するための資料(Wordやパワポ)は準備しなくてはいけませんから、発表日か近づくにつれて頭の中は自分の研究のことでいっぱいになります……

また、自分が発表しない日他の人の研究の発表資料を事前に読んできて、質問やアドバイスをする側になります。

博士課程の方の発表資料は投稿論文の原案みたいなものが多いため、毎回読み込みゼミで質問するのはかなり大変でした😅

でも大変ですが、サボらずに毎回みんなの発表資料をしっかり読んだおかげで、論文を読むスピードが上がりましたし、自分の研究分野だけでなくいろんな研究分野の基礎知識が増え、とても日本語教育について理解が深まったと思います。

また、相手に質問することで質問する力が身につきます

質問する力は、自分の研究にとってもとても役に立ちますよ😃

というのも、自分が「ここよくわからない」「もっと説明がほしい」と思う点は自分の研究でも必ず聞かれる部分です。

特に抽象的な用語や専門的な用語の定義についてはしっかり決めて明示しないとみんなにわかってもらえません。

そういう点に気がつくことができるのです😃

また、私のサブゼミ(第2演習)の先生がおっしゃっていたのですが、「ゼミで質問しないのはフルコースが出てきたのにメインを食べずに帰ること」らしいです(笑)

ゼミの醍醐味は質疑応答の敷居が低いことだと個人的に思います。

学会とかの大人数の前ではなかなか質問しづらいですから…😅

ぜひ、自分の発表だけでなく他の人の発表のときも学ぶ姿勢を大切してみてください😃

②の輪読は大学の学部時代にやったことがある方も多いかと思います。

半期に1〜2冊程度みんなで専門書的なものを読みます。内容はこんな感じです↓

ゼミメンバーで担当章を決めレジュメ作成発表わからなかったところをみんなで議論する

日本語で書かれた文献だけでなく、英語で書かれた文献も読む場合がありますが、それはその時の指導教官次第です(笑)

③の「研究手法を学ぶ回」というのはそのままの意味で、私の大学院では研究手法の手順や統計ソフトの使い方(SPSS.やPython、Rなど)を参考文献を読みながら実際にやってみる日があるというゼミがあります。

量的研究(アンケート調査など)で統計分析をしたい場合は、統計自体を学ぶ必要がありますし、統計ソフトの使い方も必要になってきます。

統計分析を専門にされている先生のゼミ(演習)は、手法や統計についての知識がないとなかなかゼミについていくことが難しいため、修士1年生が入学してきたタイミングでこういうスタイルを取り入れているそうです。(←すみません、私はそのゼミを履修していなかったので同期の話です)

以上をまとめると……

ゼミについて
  • ゼミ(演習)では必ず半期に1回は自分の研究について発表しなければならない
  • 自分が発表しなくても他の人の発表時には、事前に発表資料を熟読し質問したほうがいい
  • ゼミの中には、輪読や研究手法を学ぶ回があるゼミもある
  • ゼミの雰囲気やスケジュール、やる内容は指導教官によるところが大きい!

また、私の大学院ではゼミ外で有志で集まって海外の文献を読んだり、研究手法を学んだりする勉強会がありました。

ゼミだけではなくそういう勉強会があったら積極的に参加してみるといいかもしれません😁

大学院の授業

授業内容

大学院の授業は前回の投稿でもお伝えしたとおり、ずっと先生が話しているのを聞いているものは少ないです。

多分、ほとんどの大学院がそうだと思います。

大学院自体、学部に比べて少人数なので、大学院の開講授業も大学院生のみ対象にしているものが多いのではないでしょうか?

その一方で、学部生と共通の講義も中にはあるかと思います。

私も在学中にそういう授業を2つ取りましたが、大教室で大人数で受ける授業とゼミのように少人数で討論する授業では全く雰囲気が違いました。

例えば、私の大学院の日本語教育の大学院生向けの開講授業は、専門分野の「日本語文法」「異文化間教育」「統計」「日本語教育学」「移民政策」「第二言語習得」など…日本語教育養成講座や日本語教育能力検定試験で学んだことがとても活かされ、それをさらにアップデートする感じの内容でおもしろかったです。

日本語教育の大学院ですから、もちろん「教育実習」関連の授業もありましたよ😃

養成講座のように、授業の教案を先生に提出し何度も添削を受け、他の院生の前で模擬授業、そして留学生センターで実践するという流れになっています。

注意すべきなのは、たいていの授業はゼミと同じように、発表担当が割り当てられ要約資料や発表資料を作成しなければならないことです。

それを準備するのも大変です……それに加えてゼミでの発表もある…😓

大学院は自分のやる気次第です。

せっかく入学できたのだから2年間最後までしゃぶり尽くしたい!」と思うなら、そこそこ忙しい大学院生活になると思います。

でも、「修士号さえもらえればいいや〜適当にやり過ごしたいな〜」と考えているなら、別に忙しくないでしょう。

でも個人的に高い学費を払って通うのですから、ぜひしゃぶり尽くしてほしいと思います😅

授業の評価

授業を履修する上で最も気になるのが「評価の仕方」ではないでしょうか?

私が授業を受けた中でほぼ全ての授業が「期末レポート」+「出席」(+小テスト)。

期末レポートは分量でいうとA4:4枚〜10枚くらい…😓

授業によっては投稿論文スタイルで書くよう求められました……修士1年の私にとってめちゃくちゃ難題でした😥

(でもそのおかげで修士論文を仕上げることができたと思います)

「出席」に関しては、ちゃんと出ていれば問題ないかと思います(笑)

休んだらすぐわかりますし、代筆ももちろん無理ですよ(笑)

まあ普通にちゃんと出席して期末レポート(期末試験)をしっかりやれば、単位はもらえるかと思います。(評価は別として😅)

以上の大学院授業の内容をまとめると以下のようになります。

授業について
  • 大学院の授業は基本少人数
  • 大学院の授業は発表形式で行われることが多いため、ゼミのように発表資料作成をしなければならない
  • 期末試験はテストではなくレポートが圧倒的に多い!
  • 大学院生活が実りあるものになるかは自分のやる気次第!!

他学部、他学科の授業履修

日本語教育(文系)の授業やゼミについての内容をお伝えしていますが、大学院は他の学部(例えば経営や社会学部など)の開講授業も受講できる可能性があります

ただ、それは卒業するための授業単位には含まれない、もしくは、◯単位以内までしか卒業単位には認めない…みたいなルールがあるかもしれませんので、他研究科や他学部の授業を履修する場合は、ご自身の履修要項を必ずチェックしてくださいね。

私の同期は、ドイツ語やフランス語、英語の授業をその担当の先生にお願いし聴講させてもらっていました。(聴講なので単位にはなりません)

毎日忙しくはなるかと思いますが、大学の授業を受けられる機会はそうそうないのでとてもいいと思います。

また、自分の所属ゼミ(演習)では同じ手法で研究をしている人がいない(指導教官も指導できない)…どうしよう…という方は、他学部で指導してくれそうな先生を探し授業を聴講させてもらうのもおすすめです。

私のゼミで質的研究のライフストーリーやエスノグラフィーの研究手法を使って研究したいという先輩がいらっしゃって、社会学部の先生のところへ学びに行かれていました。

また、反対に社会学部の院生が日本語教育のゼミを受講しに来ていました。

大学院は、学部学科、研究分野の垣根を超えて学べる場所とも言えると思います😃

ただこれも大学院によるところが大きいので、できるかどうかは入学後ご自身で調べてみてください。

まとめ

この投稿を読んで…「大学院の授業やゼミって思っていたよりきつそう…」「授業…ついていけないかも…」と心配になった方がいらっしゃるかもしれませんね…😅

確かに、授業の発表準備や研究発表は大変です。

でもこれから入学する方は難しい院試を突破できた実力がある方ですので、自分に自信を持って大学院に入学してほしいと思います😃

また、授業を受けていて、「わからない…ついていけない…」と思うことがあったとしても、悲観的にならず、謙虚な姿勢で「教えて下さい」と周囲に助けを求めることが大切です。

私も修士1年の前期は、先輩たちの研究発表を読んでもさっぱりわからず、先生からコメントしなさいと言われても、何を議論しているかわからなくていつも自己嫌悪に陥っていました。

それではだめだと思い、恥をしのんで、「すみません、ここがよくわからないので教えていただけませんか?」と聞くようにしたところ、博士や修士の先輩や先生が補足説明してくださったり、わからない点についての参考資料を送ってくださいました。

きっと、これから入る大学院にもそういう先輩や同期、先生がいると思います。

あと、大学院で数々の授業とゼミを受けてわかったこととして…

「自分が分からないポイントは他のゼミ生も実はわかっていない」んですよ(笑)😅

「わからない=恥」ではありません。

学ぶために大学院に来ているのですから、聞いて大丈夫です😃

一番だめなのが、「わからないことを溜め込むこと」

塵も積もれば山となるので、早めに先生、同期、先輩にきいて解決しておくのがおすすめです。

修士課程でも授業や研究がうまくいかなくて精神的に辛くなってしまう人は一定数いるのが現状です😥

「溜め込む前に吐き出す」ことが修士課程を完走する秘訣とも言えますよ(研究についても)!

もし、あなたの同期や後輩、もしくは先輩が大変そうだったら、話を聞いてあげてほしいと思います。

冒頭でもお伝えしましたが、もし大学院に興味が出てきた方がいらっしゃったら、以下の投稿↓も読んでみてください😁

最後までお読みいただきありがとうございました😁

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