大学院の授業は週に何コマ?卒業するには何単位必要?〜大学院授業の実態①〜

大学院

大学院に興味があって色々調べてみたんですが、講義についてあまり情報がありませんでした…実際、講義はどんな感じなんでしょうか?一週間にどのぐらい授業がありますか?

さじここ
さじここ

基本的に大学院の講義は学部と違って少人数で行われています。だいたい一週間に……

こんにちは。日本語教師のさじここです。

私の大学院生活がまもなく終わりに差し掛かっていますので、忘れないうちに大学院生活について皆様にシェアしたいと思います。

というのも、私が大学院受験をしたときは、社会人で大学院に通っている人って少ないこともありあまり大学院生活の実態についての情報がありませんでした

そのため私は大学院生活についてあまりイメージできず、ちょっと不安を抱えながら入学……😅

なかなか授業の実態や取得単位、授業やゼミについてわからないと、日本語教師として働きながらやっていけるか不安になりますよね?

大学院の授業やゼミ(演習)、履修についてをこの投稿と次の投稿(全2回)でお伝えしていきたいと思います。

また大学院進学予定の人だけでなく、大学院の進学指導をしている日本語教師の皆様も知っておくと役に立つかもしれません。

というのも、大学院生の半分以上は留学生です。

その留学生の知識レベルは日本語母語話者と同等もしくはそれ以上

日本語教育の大学院がどんな感じかを知っておくと、指導すべき内容が見えてくると思います😃

ぜひ参考にしてみてください。

修士課程を卒業するために必要な単位数

私はブログで「修士課程」と読んでいますが、別名「博士前期課程」とも呼ばれています。

(※私のブログでは馴染みのある「修士課程」という用語をこのまま使います)

文部科学省によると以下↓のように「大学院設置基準」というものが設けられています。

(修士課程の修了要件)

第十六条 修士課程の修了の要件は、大学院に二年(二年以外の標準修業年限を定める研究科、専攻又は学生の履修上の区分にあつては、当該標準修業年限)以上在学し、三十単位以上を修得し、かつ、必要な研究指導を受けた上、当該大学院の行う修士論文の審査及び試験に合格することとする。ただし、在学期間に関しては、優れた業績を上げた者については、大学院に一年以上在学すれば足りるものとする。

2 前項の場合において、当該修士課程の目的に応じ適当と認められるときは、特定の課題についての研究の成果の審査をもつて修士論文の審査に代えることができる。

文部科学省HP「大学院設置基準」〈https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/003/gijiroku/attach/1414364.htm〉(2022.1月11日閲覧)

つまり、修士課程2年以上の在学期間に『30単位』以上単位を取得しなければなりません。

これは、たとえば東京大学であっても通信制の大学院であっても同じです!

ちなみに、大学の学部を卒業するために必要な単位数は4年間で124単位以上なので、修士課程のほうが明らかに履修しなれればならない授業は少ないです😅

大学の学部と同じでたいてい「1コマ(半期)の講義=2単位」ですから、30単位で卒業なら「必要な授業数は15コマ」になります。

多くの大学院生は修士課程1年目(M1)のときに、ゼミ以外の必要な授業単位を取得しておいて、修士2年目は自分の研究に時間にあてます。

そのほうが、余裕を持って修士論文を執筆できます。

ただ、これも一長一短で、1年目に無理して授業を詰め込むと期末試験期間に大変な目に遭います……(次の章で解説します)

私の同期は、1週間にかなり授業をこれでもかと詰め込んだために、期末レポートの締め切りに間に合わず、いくつか単位を落としていました……😅

履修スケジュールは長期的に考えたほうがいいでしょう。

また、大学院によってサブゼミ(第2演習)が卒業するための単位数に含まれる場合と、含まれない場合があるようです。

サブゼミというのは指導教官以外のゼミ(演習)のことです。

私の大学院はサブゼミ(第2演習)も卒業単位数に含まれたのでラッキーでした😁(定期試験がないので)

これは履修スケジュールに関係するので必ず確認しておきましょう!

万が一、卒業するたための単位数に含まれないのにそれを含めて計算してしまったら修士2年目で大変なことになりますよ😱

一週間にどのくらい講義を履修すべきか?

先述したとおり、修士1年(M1)の前期で授業を詰め込みすぎると期末試験の期間で大変なことになります……😥

かといって、修士2年目に卒業のための必要単位数がたくさん残っていたら、修士論文執筆に影響がでます。

では、どうしたらいいのか?

ここからは、「サブゼミ(第2演習)が卒業するための単位数に含まれない」「卒業必要単位数は30単位」と想定してお話します。

単純計算すると…卒業に必要な単位数は30単位ですから、4期(前期・後期✕2年)で割ると、半期あたり7.5単位授業を履修すれば卒業できる計算になるため、一週間あたりの授業数は3〜4コマになります。

でも、さすがに修士2年目の後期に3〜4コマとると修士論文に影響がでます…😅

なので…私が考えた【ゼミ(演習)を除いた半期の授業履修の目安】としては…

  • 修士1年(M1)前期:6〜8コマ 
  • 修士1年(M1)後期:6〜7コマ
  • 修士2年(M2)前期:1〜2コマ  
  • 修士2年(M2)後期:0コマ 

だいたいこんな感じがおすすめです。

徐々に授業が減っていくように計画を立て、修士論文執筆に備えましょう!

そして、これがだいたいの「一週間の授業数」になるかと思います。

つまり、一日あたり授業は2コマ〜3コマぐらい。

時間割によっては大学に行かない休みの日ができると思います。

私の同期も私も、その空いた時間で日本語教師の仕事やアルバイトをしてお金を稼いでいました(笑)

これはあくまで目安ですから、大学院の履修要項をしっかりご自身で確認の上履修スケジュールを立ててください。

こんな履修の仕方↓はヤバいので、やめたほうがいいと思います

修士課程1年目の前期(後期)10コマ以上授業を履修する……

修士課程2年の後期まだ4コマ以上履修しなければならない授業が残っている…

一日にゼミを含めて4コマ以上授業を入れる

①の「修士1年目前期(後期)で10コマ以上授業を履修する」に関してですが、期末試験期間中、ぜったい大変なことになります……😱

テストもしくはレポートが授業の分だけあるのですから!!

私の大学院はあまりに修士1年で授業を詰め込みすぎて期末レポートに疲弊する・精神的に病む院生が多いため、指導教官に履修する授業数を報告するよう入学時の説明会で言われます(笑)😅

②の「修士2年の後期に4コマ以上履修しなければならない」についてですが、先述したとおり最後の半年に履修しなければならない授業数があればあるほど、修士論文に影響が出ます。

ちなみに、私は最後の半年で1コマ統計の授業を履修したのですが、それが結構ヘビーで修士論文を書きながら、毎回の授業の宿題レポート、そして期末レポートを書きました😫

修士論文がある程度計画的に執筆できていたので可能でしたが、正直最後の半年で授業を履修するのはおすすめできません。

たとえ修士論文が完成しても、卒業するための単位数が足りなければ留年になります。

卒業がかかっている授業の期末レポートや期末試験も突破しなければならないとなると精神的にかなり辛い……😱

でも、私のように卒業するための単位数がもうすでに取得できていて、ご自身の研究に目処が立っているなら受けてもいいと思います😅

③の「一日にゼミを含めて4コマ以上授業を入れる」に関してですが、大学院の授業は学部のときと違い基本少人数で行われ、ただ聞いている受け身の講義は少ないです。

つまり、授業の準備が必要になりますから、一日に授業をたくさん取ってしまうと発表資料づくりが重なったり、一日に何回も発表しなければならないかもしれません😥

スケジュール的には問題ないかもしれませんが、大学の授業は90分なので、90分授業✕4コマ以上は本当に疲れ一日の最後の授業は集中力がなくなります……

普段私は日本語教師で授業をする側だったためわからなかったのですが、3時間以上ひたすら授業を受けているとどっと疲れます…頭が動きません…(年のせいかもしれませんが…(笑)😅)

授業後に仕事をしたい人、する予定の人はこれも避けたほうがいいポイントだと個人的に思います。

せっかく大学院に行くなら、卒業単位を消化するために授業受けるのではなく、知識や学びを得るために自分の余力を持ちながら授業を履修したほうがいいですよ。

何度も申しますが、上記はあくまで私個人の見解です。

履修については各大学の時間割・内容によるところが大きいので、しっかりご自身の大学院の履修の仕方を確認するようにしてください。

入学前の方やこれから大学院を目指す方は、だいたい一週間の授業数はこんな感じになるので参考にしてみてください😅

まとめ

今回は大学院(修士課程)の、卒業に必要な単位数や1週間の授業数について解説しました。

授業の大変さやおすすめの履修の仕方は、自分の大学院の先輩に聞くのが一番です!

大学院生は、「授業で何度も一緒になる人がいない」&「自分で積極的に行動しない」と、なかなか友人ができにくい、先輩が得にくいかもしれません。

情報は自分の助けとなりますから、積極的に周囲の人と交流を持つことをお勧めします😊

この情報が少しでも、入学後の授業履修や授業スケジュールに不安を感じている人の役に立ったら幸いです。

何度も申しますが、あくまでこの情報は目安ですので、ご自身の大学院の履修方針やルールを確認してくださいね!

また、この投稿で大学院に興味を持った方、院試にチャレンジしてみたい方は以下の投稿も参考にしてみてください!

ここまでお読みいただきありがとうございました😃

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