日本語教師になるには「日本語教育能力検定試験」と「養成講座」とどちらがオススメですか?
それでは、どちらが自分に見いているか一緒に考えてみましょう!
こんにちは、日本語教師のさじここです。
心機一転、日本語教師の資格にチャレンジしようと思っている人もいるのではないでしょうか?
日本語教師の資格を取得するには、「日本語教育能力検定試験に合格する」もしくは「日本語教師養成講座420時間を修了する」が主流です。
「これは知っているんだけど…どちらにすべきか決められない…」
という方もいらっしゃるかと思います😓
この記事では…
- 独学で日本語教育能力検定試験に合格できるか知りたい
- 養成講座ってぶんちゃけ高いだけ?コスパは?
- 自分はどっちのほうが合うのか知りたい!
そんな悩みにお答えします。
この記事を書いている私は、養成講座に通って資格を取得し、検定試験も一発で合格しています😊
日本語学校に3校勤務経験もありますし、養成講座の講師として働いている先生ともつながりがあります。
私の経験と、周りの日本語教師の先生の話を踏まえてお伝えしたいと思います。
でも、先に結論が知りたいと思いますので、伝えておくと…
このあたりを詳しく解説していきたいと思います。
最後までお付き合いいただけるとうれしいです😊
「独学で検定試験合格」or 「日本語教師養成講座」どちらがおすすめか?
「独学で検定試験合格」or 「日本語教師養成講座」どちらが自分に合っているかを考えるときに重要な視点が2つあります。
①の方は、独学で検定合格できる可能性が高いので、資格取得費用を抑えたいなら「独学で検定試験合格」を目指していいと思います😊
②の方は、残念ながら、独学に向いていない可能性が高いので養成講座に通うことをおすすめします。
なぜなら、日本語教育能力検定試験(以下、検定試験)の出題範囲は広く、日本語文法や音声学、第二言語習得などの専門知識が必要です。
検定試験についての詳細は下記の記事↓で書いていますので参照ください。
また、検定試験の合格率は30%前後と言われていますから、養成講座に通って勉強しても落ちる可能性が高いです😓
なので、しっかり自分で検定試験までのスケジュール管理ができないと厳しいですし、自分で調べて勉強するスタイルが身についていないと用語の内容を理解できないかと思います。
例えば…「チョムスキーは生成文法仮説を唱えた人」ということだけを覚えても意味がありません。
「生成文法仮説がどんな仮説なのか?」
「チョムスキーの後の時代では言語学や第二言語習得分野ではどんな流れができていったのか?」
など、用語の内容や背景を深く理解しないと検定試験は正解を導き出せないようになっています😅
どんな資格試験もそうですよね?
なので、コツコツ自分で調べて学べる人が向いていると言えます。
もう一つの判断基準は、「すぐ働きたいかどうか?」です。
②のすぐ日本語教師になりたい!と思っている方は、養成講座を強くおすすめします。
だって、検定試験は合格率が30%前後で、年に一回しかチャンスがありませんから…😭
(最近はもう少し合格率が上がっているかも…)
落ちたらまた一年待たなければなりません。
その間、いい求人が出ても応募すらできないです。
それってもったいないですよね?
検定試験は別に養成講座に通いながら、通い終わっても受けることができますし、養成講座に通いながらのほうが合格しやすいかもしれません。(検定の対策ポイントも講師が教えてくれたりしますから)
一方、①の方は時間に余裕がありますから、地道に独学で検定試験合格を目指しても大丈夫だと思いますよ😊
合格できるかは皆さんの努力次第ですが…😅
「検定試験」と「養成講座」のメリット・デメリット
まだ、どちらにも決めかねている人のためにそれぞれのメリット・デメリットを挙げておきますね。
検定試験のメリット・デメリット
①②は説明しなくても想像できるかと思います。
逆に③ですが、これは意外と知らない方が多いです。
最近、日本語学校の求人の応募資格に「大卒以上」をあえて明記している学校が増えています。
でも、「大学で日本語教育を主専攻または副専攻」、「大卒以上+養成講座420時間」もしくは「検定試験合格」と書かれているものがあり、検定試験合格していると高卒、短大卒でも雇ってもらえる可能性がありますよ😊
④の日本語教育の幅広い知識を学べるというものは、個人差が大きいかもしれません。
試験対策として知識を貯めただけで実践する前に忘れてしまう…知識を現場に活かすことができない場合も見受けられますから…😅
これは養成講座でも言えることですけどね。
①の教育実習がないというのはかなり重要なポイントです。
養成講座では模擬授業のための教案を書き、講師が添削してくれます。
教案の書き方や授業の流れなどは実際に体験しないとわからないことがたくさんあると思います。
独学で検定試験を合格した私の大学院の同期は「自分は今までちゃんとした指導を受けたことがないから、教育実習がしたくて大学院に入学を決めた」と言っていました。
それを聞いたとき、なるほど…と思いました。
独学で合格した方の中には、教育実習がないことで教案が書けず、採用試験の模擬授業も上手く行かない…苦戦しているという話もよく聞きますから、そういう点はデメリットといえるでしょう。
また、今文化庁では、「公認日本語教師」の資格の検討が行われています。(コロナで止まっている感が否めませんが…)
その中では「教育実習」が重要視されています
→文化庁「公認日本語教師の資格のイメージ」https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kondankaito/nihongo_kyoin/pdf/92895901_01.pdf
今後、教育実習が必須になる可能性があるので、たとえ独学で検定試験合格しても、自腹で教育実習を受けに養成講座に通う必要が出てくるかもしれません😓
これはあくまで可能性の話ですが。
気になる方はぜひ文化庁の動向をチェックしてみてください。
デメリットの②〜④は他の資格試験でも同じじゃないかと思います。
私が先程「あなたはいつ日本語教師になりたいか?」というのが重要だとお伝えしたのは④の日本語教師になれる時期が検定合格によって左右されるからです。
人によっては2回、3回受けても受からない人もいます。
そして、今年から出題範囲に変更があるので試験内容も変わる可能性がありますから注意です😱
公式サイト→JEES 日本語教育能力検定試験〈http://www.jees.or.jp/jltct/〉
そしてコロナがいつ収束するかわからないので、万が一検定が体調不良で受けられなかったら、また一年待たないといけません…😓
この検定試験に自分の将来をかけるとものすごいプレッシャーを感じると思います。
「そのほうが燃えるぜ!!」という方は大丈夫ですが(笑)😁
養成講座のメリット・デメリット
養成講座のメリット・デメリットは検定試験の反対になっています😅
だいたい想像がつく内容かと思います。
①の確実に日本語教師の資格を取得できるのは大きいと思います。
私は主人の海外駐在についていく予定で養成講座に入って最短で資格を取得しました。
検定試験は毎年10月と決まっているのでそれまで待てなかったのと、早く現場で教えたかったため養成講座に決めました。
また、養成講座では教案を添削してもらえた&模擬授業ができたので採用試験の模擬授業や教案提出もそれほど困ったことはありません。
(その教育実習についてはこちらの記事〈日本語教師養成講座の選び方①〉で書いていますので、詳しく知りたい方は参照ください)
また、半年1年と通う必要があるため、同じ授業を受講している人と仲良くなるチャンスがあります。
私は一緒に実習をしたメンバーとは養成講座を修了しても定期的に情報交換するために飲みに行って愚痴を聞いてもらっていました(笑)😁
また、勉強スペース(自習室)や日本語の教科書を閲覧したりできたり、養成講座に直接くる求人に応募できる可能性があります。
私はヒューマンアカデミー出身ですが、定期的に就職説明会や先輩日本語教師の体験を聞ける会が催されていました(受講生はたいてい無料です)😁
また、講師から直接日本語教師の体験談やわからないポイントを教えてもらえるのは養成講座ならではだと思います。
でも、デメリットももちろんあります😅
①の受講費用の問題が一番大きいと思います。
約55万ほどの費用はかなり痛いですよね😓
自己投資をしてもちゃんと稼げる日本語教師になれるかどうかはわかりません。
でも、資格がないと日本語教師として働けないのも事実です。
私は約55万の受講料は、日本語学校で非常勤を週2〜3日✕4〜5か月働いたら回収できました。
日本語学校の専任になったらそれこそ月20万ぐらいはもらえると思いますので、まあ悪くない自己投資かなと思います😅
また養成講座は、受講スケジュールが決まっているので期間内に授業を履修していく必要があります。
でもコロナの影響で座学の講座はオンライン化が進んでいますから履修しやすくなっていると思います。
しかし実習は対面でやっている場合が多いと思いますので、通学する必要があり、会社に勤めながら養成講座似通うとその時間の確保が大変かもしれません。
受講生の中には会社員との二足のわらじを履いて頑張っている人はたくさんいます。
そういう方は夜の実習を受講したり、土日の講座に登録したりして修了していましたから、決して無理な話ではないですよ😊
養成講座の問題として、③受け身で講座を受ける人が多く、結局なにも身になっていないまま資格を取得してしまう…ということもあります。
これも個人差が大きいと思いますが、養成講座は420時間受講すれば資格取得可能なので、独学で検定試験合格を目指す人よりも必死さはあまりないでしょう。
最近はそれが問題になっているので、科目毎に確認テストが設けられている養成講座も多いです。
でも、「落ちて資格取得できない…」なんてことは養成講座では起きませんから、やっぱりなんとなく講座を受けて、なんとなく修了する人もいるわけです😓
ちなみに、独学で検定試験を合格した方は実際どんな風に勉強をしているんですか?
では次は、私が体験者やSNSで収集した情報をお伝えしますね。
独学で検定試験を突破する勉強法
では、独学で検定試験を突破した体験者はどんな勉強をして合格を掴んだのでしょうか?
最近独学で勉強された方の多くは「YouTube」を活用しています。
検定対策の動画を公開している日本語教師YouTuberの方が増えていますから、自分に合った動画を探してみましょう!
例えば…『日本語教師 はま』さんの動画↓や…
こせんだ先生の『こせんだ式日本語教室』の動画↓が役に立つかと思います😁
日本語教師 はまさんの動画はかなり詳細に過去問を解説してくれているありがたい動画です!
また、みんなが苦手とする音声もわかりやすく解説してくれています😊
こせんだ先生の動画は個人的にホワイトボードを使っているの実際の講義を受けている感じがして好きです。
独学する方はYouTubeと併用してぜひ赤本↓を買うのがいいと思います。
この本は、上記のYouTuberの方もおすすめしているものですし、養成講座の教科書になっています。
持っていない日本語教師のほうが少ないかもしれません。
1冊で日本語教育の全分野がぎゅっと凝縮されていますからお得ですよ😁
赤本もしくは検定試験の過去問↑を本屋でぜひちょっと立ち読みしてみてください!
パラパラ読んで「自分でも勉強できそうだ!」と思ったら、独学でがんばれます!!
でも、パラパラ読んで「一人で勉強するのは無理かも…自信がない」と思う人はお金を出しても養成講座へ行ったほうがいいです。
日本語教師に本気でなりたいですか?
この記事にたどり着いて、ここまで読んでくださった方はきっと、本気で日本語教師を目指したい方だと思います。
なので、今すぐにでも日本語教師になるための行動をしましょう!
ここまで読んで伝わったと思いますが、日本語教師の資格はすぐ取れません。
養成講座で半年〜1年、人によっては2年かかりますし、検定試験も10月に一回だけ。
日本語を教えるといっても勉強しなければならない専門知識がたくさんあります。
善は急げです!
まず、自分が本当に日本語教師を目指す気があるなら、自分の手で実際に検定問題を見る、養成講座の資料を請求してみて自分の本気度を確かめてください!
養成講座の資料請求は無料でできます。
どんな勉強をどのくらいしなければならないか、実習スケジュールはどんな感じなのか資料に書いてありますからまず請求してみましょう😊
参考までに、私が通ったヒューマンアカデミーの養成講座のリンクを貼っておきますね。
ヒューマンアカデミー資料請求はこちら⇒日本語教師養成講座
このリンクから↑デジタル版の資料も見られるみたいです(自宅に資料が送られるのめんどい人はデジタルパンフレットがいいかも😅)
資料を読んでもピンとこない方は、オンライン説明会も開催されているのでそちらもおすすめです。
具体的な質問ができますし、自分が抱えている心配事も相談できます(お金の問題とか、スケジュールとか)
かなり本気に考えている人は、ぜひ説明会に参加してみましょう。
また、独学で検定合格を目指す人のサポートとして、NAFL日本語教師養成プログラムというものがあります。
これは養成講座ではなく、検定合格のための通信教材みたいなものです。
「一人でYouTubeと参考書でやるのは不安…でも、養成講座は高すぎて手が出せないから検定合格を目指したい…」という方におすすめです。
このプログラムは103,400円(税込)(2022.4月末現在)😅
こちらも気になる方は、資料請求してみてください↓(こちらのリンクからどうぞ)
\日本語教師をめざすすべての方に/「NAFL日本語教師養成プログラム」参考書も、YouTubeも養成講座もいろんな種類、講座があります。
自分に何が合うかというのは本人しかわからないことですから、ぜひ、いろんなものを見比べて決めるのがいいかと思います。
特に、養成講座を受講しようと決めた方は、最低2つぐらいは比較してみたほうがいいでしょう。
私個人的におすすめする3社は…
- ヒューマンアカデミー
- 東京中央学院(TJC)
- KEC日本語学院
の3社です✨
こちらの養成講座は大手になり、教育実習が充実していますし、日本語教師になるための就職サポート、検定対策などもあります。
渡井はヒューマンアカデミー出身ですが、東京中央学院とKEC修了した日本語学校の同僚は受講してよかったと言っていました♪
東京中央学院(TJC)の校舎は、東京(信濃町)、大阪(梅田)の2校です。
しかし、通学とオンラインのハイブリットで行われていて、校舎が近くにないなど通学できない方でもオンラインとe-ラーニングで修了できるようです!
もちろん通学のみを選択することもできます。
コロナが落ち着いてきて、どこもオンラインから対面に元に戻りつつあるので、オンラインで完結できるのは助かるかも……
また、ヒューマンアカデミーと同様、日本語学校も経営しているので、実際の日本語授業を見学できたり、留学生のワークショップなどに参加できたりするそうです!
自分がどのように日本語教師として働くのか、実際の授業はどんなふうに行われているのか自分の目で見られるのはいい経験になると思います。
実際に働いていないのに授業見学はなかなかできませんから〜
東京中央学院(TJC)に興味がある方は、以下↓からカウンセリングやイベントに申し込みをしてみてください♪(参考にリンク貼っときます)
東京中央学院HP→https://xn--euts3n8lg6bk91h.jp.net/
KEC日本語学院の校舎は、東京都(新宿 )、大阪府(梅田/なんば/枚方 )、京都府(京都)、兵庫県(神戸)のみになります。
でも、3ヶ月ごとに受講プランが立てられるのが魅力です。
子育てしていたり、会社に勤めながらだとどうしてもスケジュールがわからなかったりすると思うので、3ヶ月ごとに受講計画を立てられるのは助かると思います。
こちらも教育実習が少人数制で行われるようです。
調べたら、「模擬授業を最低50回以上実施。講師が一人ひとりに教案のアドバイス」との記載が!😲
個人的に「最低50回ってどういうこと?!えええ〜〜!?」って思いましたが、充実しているということだと思います(笑)
実際に通っていた同僚に聞いたら、模擬授業はたくさんあったと言っていました。
準備は大変だと思いますが、しっかり実践力をつけたい人はおすすめです😊
KEC日本語学院に興味がある方はぜひ以下のリンク↓から個別相談を予約してみてください♪(参考にリンク貼っときます)
この3つとも教育訓練給付制度に指定されているので最大10万円給付される可能性があります(ただし、条件あり!)。
そのあたりも、ぜひ説明会や個別相談で詳細を聞いてみてください😊
まとめ
この記事を読んでも、なかなか決めきれないかもしれません。
でも、そういう人こそ自分で実際に行動したほうがいいと思います。
私のブログも、他の方のブログやSNSも発信している人の主観がどうしても入ってしまうので、自分で情報を客観的に比べる必要があると思います。
日本語教師の資格は楽して得られるものではないです。
程度は違えど、「お金」も「時間」もかかります。
そして、日本語教師になってからもずっと勉強は続きます。
日本語教師は教師なので、どんなに経験を積んだとしてもプライベートの時間を割いて新しい教授法や教育知識を勉強したり授業準備をしたりする必要があります。
その入口で踏ん切りがつかないようなら、日本語教師の世界に飛び込むのは止めたほうがいいと私は色んな人にアドバイスしています。
だって、残念ながら簡単に稼げる職業ではないですから。
日本語教師は定年してもできる仕事だと思いますが、だれでもできる簡単な仕事、稼げる仕事だとは思いません。
日本語を話しているからといって誰でも教えられるわけではないです。
あなたは「は」と「が」の違いを説明できますか??
大抵の人は説明できないでしょう。
それを身につけるための「検定試験」と「養成講座」です。
でも自分の頭で色んな情報を元にどちらの道を選択すべきか自分で考えられた人はきっと日本語教師になっても大丈夫です😊
時間はあっという間に過ぎていきますから、腹をくくって、前に進みましょう!!
この記事を読んで本気で日本語教師を目指したいと思うなら、今すぐ検定対策のYouTubeを見てみるか、養成講座の資料請求・説明会に参加する予約をしましょう!!
思い立ったら吉日ですよ😊
最後までお読みいただきありがとうございました。
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